障害支援区分の認定調査員になるには ― 資格要件と、なるまでの流れ

認定調査員の仕事

障害支援区分の認定調査員になるには ― 資格要件と、なるまでの流れ

障害支援区分の認定調査員に興味を持ってくださり、ありがとうございます。

「どんな資格が必要なの?」「未経験でもなれるの?」——調査員という仕事は、外からは実態が見えにくい職種だと思います。この記事では、認定調査員になるための要件と、実際になるまでの流れを整理します。

認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。研修の実施状況や委託の枠組みは、都道府県・市町村によって異なります。


まず結論から

認定調査員になるには、大きく2つの条件を満たす必要があります。

1. 市町村職員、または市町村から委託を受けた指定一般相談支援事業者の相談支援専門員等であること

2. 都道府県が実施する「障害支援区分認定調査員研修」を修了していること

**誰でもすぐになれる仕事ではありません。**まず、どちらかの立場に就いたうえで、研修を受ける必要があります。


ルート1:市町村職員として

市町村の福祉担当部署の職員として採用され、認定調査を担当する道です。

自治体の正規職員・会計年度任用職員などの形で採用され、部署の配置として認定調査を担当することになります。この場合、まず自治体の採用試験を経る必要があります。


ルート2:相談支援専門員として

もう一つの道は、相談支援専門員になり、市町村から認定調査を委託される形です。

相談支援専門員になるには、次の2つが必要です。

  • 実務要件(相談支援や介護等の実務経験。年数の要件は経験する業務によって異なります)
  • 相談支援従事者初任者研修の修了

相談支援専門員になったうえで、所属する指定一般相談支援事業者が市町村から認定調査を委託される、という流れです。福祉・医療の実務経験がある方にとっては、こちらのルートの方が現実的な場合が多いと思います。


都道府県の「障害支援区分認定調査員研修」

どちらのルートであっても、都道府県が実施する認定調査員研修を修了しなければ、調査員として調査を行うことはできません。

研修の実施時期や申込方法は都道府県によって異なりますが、共通しているのは、受講者を市町村が選定し、都道府県に申し込むという仕組みです。つまり、個人が直接申し込んで受講する研修ではありません。

まずは、所属先(市町村や相談支援事業所)を通じて、研修の受講について確認することになります。


求められる知識

制度上、認定調査員には**「保健、医療、福祉に関しての専門的な知識を有している者が任命されることが望まれる」**とされています。

これは必須の資格要件ではありませんが、実際の調査では、身体状況や行動面、精神面など幅広い領域についての理解が求められます。看護師、保健師、社会福祉士、介護福祉士などの資格や実務経験がある方は、その知見を活かしやすい仕事だと思います。


実際の仕事は、どんな内容か

認定調査員の主な仕事は、次の3つです。

  • 訪問しての聞き取り調査(80項目の認定調査票の記入)
  • 特記事項の作成(選択肢では表せない実情を文章で記録すること)
  • 概況調査票の確認

聞き取りだけでなく、それをどう記録に落とし込むかが、実は調査員の力量が問われる部分です。この点については、他の記事でも詳しく触れています。


最後に

認定調査員は、資格そのものよりも、**「どの立場でその仕事にたどり着くか」**が最初の関門になる仕事です。

市町村職員として、あるいは相談支援専門員として。どちらの道を選ぶにしても、まずは所属先を通じて研修の受講について確認することから始まります。

福祉や医療の実務経験がある方にとっては、これまでの経験を活かせる仕事だと思います。興味がある方は、お住まいの市町村や、地域の相談支援事業所に問い合わせてみてください。

参考:相談支援専門員の実務経験要件について(厚生労働省告示第225号等)


障害支援区分の認定調査そのものの流れは、こちらにまとめています。 → 〔障害支援区分の認定調査―調査員は何を見て、どう記録しているのか〕

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