家計・ヤングケアラー・家族の不調が重なったとき ― まず知っておきたい相談窓口

制度の基礎知識

認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。運用の細部は自治体によって異なる場合があります。

家庭の中で、経済的な困難、子どもにかかる家事や介護の負担、家族の心身の不調などが同時に重なると、どこに相談すればいいのか分からなくなりがちです。実は、それぞれに対応する相談窓口や制度が既にいくつも存在しています。まずはどこに何を相談できるのかを知っておくことが、最初の一歩になります。

家計の困難は「生活困窮者自立支援制度」に相談できる

借金や収入減少など、家庭の経済的な困難がある場合は、生活困窮者自立支援制度の「自立相談支援事業」「家計改善支援事業」が窓口になります。

ここでは、家計の状況を「見える化」して根本的な課題を把握したうえで、次のような支援を受けられます。

  • 個別の支援計画の作成
  • 利用できる公的制度の案内
  • 家計表の作成など、実際の家計管理の手伝い
  • 必要に応じた貸付のあっせん

相談窓口は、お住まいの市区町村の自立相談支援機関です。

子どもの負担(ヤングケアラー)は、複数の関係機関が連携して支援する方向に進んでいる

ヤングケアラーという言葉は広く知られるようになりましたが、家庭の状況によって必要な支援はさまざまで、既存の制度をどう組み合わせるかが対応の中心になります。

国は、ヤングケアラーを把握した場合に、高齢・障害・疾病・生活困窮・ひとり親家庭といった家庭の状況に応じて適切なサービスにつなげられるよう、福祉・介護・医療・教育などの関係機関が連携して支援する体制づくりを進めています。自治体によっては、独自の相談窓口や支援事業を設けている場合もあります。

まずは市区町村の窓口や、学校・スクールソーシャルワーカーなどに相談し、家庭の状況に合った制度を組み合わせて考えてもらうのがよいと思います。

家族の心の不調は「精神保健福祉センター」に相談できる

家族に心の不調がある場合は、都道府県・政令指定都市に設置されている精神保健福祉センターが相談先になります。

ここでは、次のような相談ができます。

  • 精神疾患からの回復や、利用できる福祉サービスについての相談
  • ひきこもりや家庭内暴力に関する家族向けの相談・家族教室
  • 治療の継続や社会復帰に関する相談

調査員として感じること

認定調査の現場でも、経済的な困難や家族の負担が重なっているご家庭に出会うことがあります。ひとつの窓口だけで解決しようとせず、複数の制度・相談先を組み合わせて考えることが大切だと感じています。

最後に

経済的な困難、子どもにかかる負担、家族の心身の不調は、それぞれ別の相談窓口を持っています。どれか一つでも心当たりがあれば、抱え込まずに、まずは市区町村の窓口やそれぞれの専門機関に早めに相談してみてください。

参考:生活困窮者自立支援制度について(厚生労働省)/ヤングケアラーについて(こども家庭庁)

関連記事リンク


コメント

タイトルとURLをコピーしました