同行援護アセスメント調査票とは―視覚障害の状態を確認するもう一つの調査

障がい区分認定調査

同行援護を利用する際には、障害支援区分の認定調査とは別に、「同行援護アセスメント調査票」による確認が行われます。身体介護を伴うかどうかによって、必要となる手続きが変わってくるのが特徴です。この記事では、このアセスメント調査票がどのようなもので、障害支援区分の認定調査とどう関係しているのかを整理します。

認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。運用の細部は自治体によって異なる場合があります。

同行援護アセスメント調査票とは何か

同行援護アセスメント調査票は、視覚障害による見え方や、移動に関する困難さを確認するための調査票です。「視力障害」「視野障害」「夜盲」「移動障害」といった項目について、それぞれの状態を点数化して評価します。障害支援区分の認定調査が心身の状況全般を幅広く確認するのに対し、こちらは、視覚障害によって外出や移動にどのような困難があるかに焦点を絞った調査になっています。

身体介護を伴わない場合―アセスメント調査票をもとに対象かどうかを判断する

同行援護のうち、身体介護を伴わない支援を利用する場合は、同行援護アセスメント調査票で、「視力障害」「視野障害」「夜盲」のいずれかが1点以上であり、かつ「移動障害」の点数が1点以上であることが、対象となるための基準になります。この場合、障害支援区分の認定を受ける必要はありません。

つまり、視覚障害があり、外出時の情報提供や移動の援護を必要としている方であれば、区分認定の手続きを経ずに同行援護を利用できる場合がある、ということです。

身体介護を伴う場合―障害支援区分の認定調査も必要になる

一方、排せつや食事などの身体介護をあわせて必要とする場合は、同行援護アセスメント調査票による基準に加えて、障害支援区分2以上であることなど、一定の要件を満たす必要があります。また、認定調査項目のうち、「歩行」「移乗」「移動」「排尿」「排便」のいずれか1つが、「支援が不要」以外と認定されていることも要件になります。

この場合は、同行援護アセスメント調査票による確認に加えて、通常の障害支援区分の認定調査も受けることになります。身体介護を伴うかどうかによって、必要となる手続きが変わる仕組みです。

なぜこのような仕組みになっているのか

視覚障害による外出や移動の困難さは、80項目からなる一般的な認定調査だけでは、十分に捉えきれない側面があります。見え方の程度や、暗い場所でどの程度見えにくくなるかといった点は、視覚障害に特化した確認を行わなければ、把握しにくい部分があります。そのため同行援護では、専用のアセスメント調査票が用意され、必要に応じて障害支援区分の認定調査と組み合わせる仕組みになっています。

同行援護を利用するときに知っておきたい注意点

制度の仕組みとあわせて、実際に利用するときに知っておきたい点もいくつかあります。

**利用前に支給決定を受ける必要があります。**急に必要になったからといって、その場ですぐに使えるサービスではありません。利用を考え始めた段階で、早めに市区町村へ申請しておくことをおすすめします。

**対象外となる外出もあります。**通勤や営業活動など経済活動に関わる外出、通学や長期の通院、長期間の施設通所など通年かつ長期にわたる外出、政治・宗教活動やギャンブルなど社会通念上適当でないとされる外出は、対象に含まれません。一方で、日常生活に必要な買い物や、社会参加・余暇活動での定期的な利用は可能とされています。

**担当するヘルパーには資格要件があります。**同行援護に従事するには、「同行援護従業者養成研修」を修了している必要があります。誰でもすぐに支援に入れるわけではなく、専門的な研修を受けたヘルパーが担当する仕組みになっています。

調査員として伝えたいこと

同行援護の利用を考えている方から、「区分認定が必要なのかどうかわからない」という相談を受けることがあります。まず整理しておきたいのは、外出時に身体介護を必要としているかどうかです。

身体介護を伴わない場合は、障害支援区分の認定が必ず必要になるわけではありません。同行援護アセスメント調査票による確認をもとに、利用の対象となるかどうかが判断されます。一方で、身体介護を伴う同行援護を利用する場合には、障害支援区分の認定が必要になるため、必要な手続きが変わってきます。

最後に

同行援護アセスメント調査票は、視覚障害による外出や移動の困難さを確認するための、障害支援区分の認定調査とは別の仕組みです。身体介護を伴うかどうかによって必要な手続きが変わるため、同行援護の利用を検討する際は、まず自分に必要な支援の内容を整理してみることが大切です。

区分認定が必要かどうかも含めて迷う場合は、市区町村の窓口や相談支援専門員に相談してみるとよいでしょう。

参考:同行援護について(厚生労働省)

同行援護については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 〔同行援護とは―実は、障害支援区分の認定が不要なことがあります〕

認定調査とアセスメント全体の整理については、こちらもあわせてどうぞ。 → 〔認定調査とアセスメントは何が違うのか―混同しやすい「調べる」場面を整理する〕

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