障害支援区分は途中で変えられる? ― 区分変更申請が必要になるとき
「認定を受けたばかりなのに、最近ずいぶん状態が変わった気がする」
障害支援区分には有効期間がありますが、その期間の途中でも、区分を見直すための手続きを行える場合があります。それが、区分変更申請です。
この記事では、「更新」とは何が違うのか、どのようなときに区分変更申請を検討するのかを整理します。
認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。運用の細部は自治体によって異なる場合があります。
まず、「更新」と「区分変更申請」は別の手続きです
混同されやすいため、最初に整理しておきます。
更新は、有効期間が終わるタイミングで行う手続きです。障害支援区分には有効期間があり、期限が近づくと、あらためて認定調査や医師意見書などの手続きを経て、区分の見直しが行われます。
一方、区分変更申請は、有効期間の途中でも、障害の状態などに変化があった場合に、区分の見直しを申請できる手続きです。「区分の有効期間が終わるのを待たずに、現在の状況に合わせて見直してほしい」というときに検討することになります。
つまり、**「時間が来たから」行うのが更新。「状態が変わったから」検討するのが区分変更申請。**これが、大きな違いです。
どんなときに検討するのか
障害の状態が変化し、現在の区分では実情に合わなくなったと感じる場合に、区分変更申請を検討することがあります。たとえば、次のような変化です。
- 身体機能が低下し、これまでより介助が必要になった
- 医療的ケアが必要になり、日常生活で必要な支援が変わった
- 行動面の変化により、これまで以上の見守りや支援が必要になった
- 障害の状態が変化し、日常生活で必要な支援の程度が大きく変わった
「支援が増えた」場合だけでなく、状態が改善し、必要な支援の程度が変わった場合に見直しが行われることもあります。大切なのは、現在の区分と、実際の生活状況に大きな変化があるかどうかです。
なお、**家族の介護状況が変わったこと自体は、必ずしも区分変更の理由になるわけではありません。**ただし、家族の状況の変化によって生活上の困りごとや必要なサービスが変わった場合には、相談支援専門員や市町村に相談することが大切です。
申請すると、どうなるのか
区分変更申請を行うと、あらためて認定調査や医師意見書などの手続きを経て、現在の状態にもとづいて区分が判定されます。
手続きの流れとしては、最初に区分認定を受けたときと同じように、認定調査、医師意見書、一次判定、二次判定などを経て、新しい区分が決まることになります。
以前の区分をそのまま引き継ぐのではなく、その時点の状態をもとに、あらためて判定されることがポイントです。
申請する前に、まず相談してみてください
「これは区分変更申請を検討するほどの変化なのか」を、自分だけで判断するのは難しいことも多いと思います。
まずは、市町村の窓口や、担当の相談支援専門員に相談してみてください。「最近、こういう変化がある」と伝えることで、現在の状況を整理し、区分変更申請を検討する必要があるかどうか相談できます。
このとき、以前の記事でも触れた、頻度・具体的な場面・いつ頃から変化したのか・直近で起きた出来事などを伝えると、状況がより正確に伝わります。
「大変になった」と伝えるだけではなく、「先月頃から、週に3回ほど◯◯の場面で支援が必要になった」というように、具体的な生活場面と頻度を伝えると、状況を共有しやすくなります。
有効期間についても、知っておくと安心です
障害支援区分には有効期間があり、状態の変化が見込まれる場合などには、比較的短い期間で設定されることもあります。
有効期間が短く設定されている場合には、次の更新の時期が比較的早く訪れることになります。ご自身の区分がいつまで有効なのか、通知や受給者証などで確認しておくと安心です。
「最近状態が変わった」と感じたときには、区分変更申請だけではなく、次の更新がいつ予定されているのかもあわせて確認するとよいでしょう。
最後に
区分変更申請は、「時間が来たから」ではなく、「状態が変わったから」検討する手続きです。
有効期間の途中でも、障害の状態や日常生活で必要な支援の程度が変わった場合には、その変化に合わせて区分の見直しを検討できることがあります。
「もう少し様子を見てから」と迷うこともあると思います。ただ、困りごとや必要な支援の変化が続いているなら、まずは市町村の窓口や相談支援専門員に相談してみることをおすすめします。
障害支援区分の認定調査そのものの流れは、こちらにまとめています。 → 〔障害支援区分の認定調査―調査員は何を見て、どう記録しているのか〕
区分の結果に納得できないときの審査請求については、こちらの記事で解説しています。 → 〔区分の結果に納得できないとき―審査請求という選択肢〕


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