障害支援区分の認定には、有効期限があります。原則は3年ですが、実際には3か月から3年のあいだで、一人ひとりの状態に応じて期間が決められています。「一度認定を受けたら、ずっとそのままだと思っていた」という声を、調査の現場でよく聞きます。この記事では、有効期間の考え方と、期限が近づいたときに何が起こるのかを整理します。
認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。運用の細部は自治体によって異なる場合があります。
有効期間の原則は3年、ただし一律ではありません
障害支援区分の有効期間は、制度上、原則3年と定められています。ただし、すべての方が一律に3年になるわけではなく、心身の状態や今後の状態変化の見込みなどを踏まえて、3か月から3年のあいだで個別に設定されます。
状態が変化しやすいと見込まれる場合は短めの期間に、状態が比較的安定していると見込まれる場合は3年に近い期間になる、という考え方です。通知書に記載されている期間が、その方ごとの有効期間になります。
有効期間はいつから始まるのか
有効期間の開始日は、原則として区分の認定に関する決定が行われた日です。一方で、実際のサービス利用に関する支給決定には別の有効期間が設定されており、障害支援区分の有効期間と支給決定の有効期間が、必ずしも完全に一致するとは限りません。
通知書を受け取ったときは、いつから・いつまで有効なのかを確認しておくと、更新のタイミングを見誤りにくくなります。
期限が近づくと、何が起きるのか
有効期間が満了する前には、更新に必要な手続きが行われます。これは基本的に自動更新ではなく、改めて現在の状態を確認するための認定調査などが行われます。
初めて区分認定を受けたときと同じように、認定調査員による聞き取り調査が行われ、必要に応じて医師意見書などの情報も含めて審査されます。つまり、更新のたびに「今の状態」がもう一度確認される、ということです。以前の認定時から状態が変化していれば、更新の結果、区分が変わることもあります。これは、途中で状態が変化した際に行う「区分変更申請」とは別の、期限満了にともなう通常の更新です。
調査員として伝えたいこと
更新の調査でお会いする方の中には、「前回と同じことを話せばいいですか」と聞かれる方がいます。ですが更新調査で私たちが知りたいのは、前回の記録と同じかどうかではなく、今、普段どのように生活しているかです。
体調が良い日のことだけでなく、直近数か月でどんな場面に困ったか、どれくらいの頻度で困りごとがあるか、どのような支援を受けて生活しているかを、そのまま伝えていただくことが、実態に合った認定につながります。この点は、初回の調査でも更新の調査でも変わりません。
最後に
障害支援区分の有効期間は、「一度決まったら終わり」ではなく、状態を定期的に確認するための仕組みでもあります。まずは、通知書に記載されている有効期限を確認しておくことが大切です。更新の案内が届いたら、必要な手続きを早めに確認しておくことで、期限が近づいてから慌てずに済みます。
「前回と同じことを答えればいい」と考えるのではなく、今の生活をそのまま伝えること。それが、更新調査でいちばん大切なことだと、調査員として感じています。
障害支援区分の認定調査全体の流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 〔障害支援区分の認定調査―調査員は何を見て、どう記録しているのか〕
状態が変化したときの手続きについては、こちらもあわせてどうぞ。 → 〔障害支援区分は途中で変えられる?―区分変更申請が必要になるとき〕


コメント