認定調査は、原則として調査員が自宅や施設などを訪問し、対面で行います。ただし、面会が難しい事情がある場合には、情報通信機器を使ったオンラインでの実施が検討されることもあります。この記事では、対面調査が原則であることを前提に、オンラインでの実施がどのような位置づけなのかを整理します。
認定調査に携わる立場からの個人的な経験と、公表されている制度資料にもとづいています。所属先の見解ではありません。運用の細部は自治体によって異なる場合があります。
原則は、訪問による対面調査
認定調査は、調査員が対象者のもとを訪問し、面接によって聞き取りを行うことが基本です。対面で調査を行うことで、回答内容だけでなく、表情や動作、コミュニケーションの様子などを確認しながら聞き取りを進めることができます。また、実際の生活環境について確認できる場合があることも、訪問による調査の特徴です。
面会が難しい事情があるときは、オンラインでの実施が検討されることも
一方で、入所している施設で面会が制限されているなど、対面での調査が難しい事情がある場合には、情報通信機器を使ったオンラインでの調査が検討されることがあります。実際に行われる件数はごく限られていますが、今も一定数、実施されることがあります。
ただし、これは「対面の代わりに、いつでも自由に選べる方法」ではありません。あくまで、対面での調査が困難な事情がある場合の対応として検討されるものであり、オンラインで実施する場合は、家族や支援者など、誰かが同席することが前提になります。実際にオンラインで実施できるかどうかや、その際の具体的な手順は、自治体や対象者の状況によって異なる場合があります。オンラインでの実施を希望する場合は、まず相談支援専門員や申請先の市区町村窓口に相談してみるのが確実です。
オンラインでは、確認できる情報が限られることもあります
オンラインでの調査は、画面越しで行うため、対面の場合と比べて確認できる情報に限りがあります。たとえば、動作の細かな様子、表情や反応の変化、実際の生活環境、本人の説明だけでは分かりにくい日常の様子などは、対面と比べて把握しにくい場合があります。
そのため、普段の生活をよく知っている家族や施設のスタッフなどから、必要に応じて補足の情報を得ながら進めることが大切になります。オンラインであっても、調査で確認したいことは変わりません。「普段、どのように生活しているのか」「どのような場面で支援が必要なのか」を、できるだけ実態に近い形で把握することが重要です。
調査員として気をつけていること
オンラインでの聞き取りでは、画面に映っている情報だけで判断しないことが大切だと感じています。たとえば、画面上では本人が落ち着いて受け答えできていても、普段の生活では家族や施設職員の支援が必要な場面があるかもしれません。逆に、その日の体調や状況だけを見て判断すると、普段の状態とは違う記録になってしまう可能性もあります。
だからこそ、本人の話だけでなく、普段の生活を知っている方から必要な情報を補いながら、「その場の様子」ではなく「普段の生活」を確認していくことが大切になります。
最後に
認定調査は、原則として対面で行われます。ただし、施設で面会が制限されているなど、対面での調査が難しい事情がある場合には、オンラインでの実施が検討されることもあります。一律に自由に選べる方法ではなく、実施できるかどうかは対象者の状況や自治体の運用によって異なり、実施する場合も家族や支援者の同席が前提になります。
対面での調査が難しいと感じた場合は、まず申請先の市区町村窓口や相談支援専門員に、現在の状況を相談してみてください。
障害支援区分の認定調査全体の流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 〔障害支援区分の認定調査―調査員は何を見て、どう記録しているのか〕
入院中の認定調査については、こちらもあわせてどうぞ。 → 〔入院中でも認定調査は受けられるのか―「今は無理」と思う前に知っておきたいこと〕
認定調査の結果がどのように区分の判定に反映されるかについては、こちらの記事もあわせてどうぞ。 → 〔一次判定・二次判定とは―区分はどうやって決まるのか〕


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